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M-aid web版 Vol.52

平成28年度 税制改正に係る法人税



 平成28年度の税制改正関連法は、3月29日参院本会議で賛成多数により可決され 3月31日に公布、原則として、4月1日に施行されました。
今回は、法人税関係で影響が大きいと思われる改正を3点ご紹介させて頂きます。

①法人税率の引き下げ

 法人税率が下記のとおり引き下げられることになりました。
 (住民税・事業税は標準税率を適用しています。)
<中小法人以外の普通法人の実効税率>
年度 法人税率 住民税率 事業税率 実効税率
平成27年度
23.9% 17.3% 6.0% 32.11%
平成28年度
 平成29年度 
23.4%
17.3%
3.6%
29.97%
(▲2.14%)
平成30年度 23.2% 17.3% 3.6% 29.74%
(▲2.37%) 

<中小法人の実効税率>
年度 所得の区分  法人税率 住民税率 事業税率 実行税率
平成27年度
年400万円以下  15.0% 17.3% 4.87% 21.42%
年400万円超 / 年800万円以下
15.0% 17.3%  7.3%  23.20%
年800万円超
23.9% 17.3% 9.6%  34.33%
平成28年度 年400万円以下
15.0%  17.3% 4.87% 21.42%
(増減なし) 
年400万円超 / 年800万円以下
15.0% 17.3% 7.3% 23.20%
(増減なし) 
年800万円超
23.4%   17.3% 9.6%  33.80%
(▲0.53%) 
平成29年度  年400万円以下
15.0%   17.3% 5.0%  21.52%
(+0.1%) 
年400万円超 / 年800万円以下
15.0%  17.3% 7.3%  23.20%
(増減なし) 
年800万円超
23.4%   17.3% 9.6%  33.80%
(▲0.53%) 
平成30年度  年400万円以下
15.0%   17.3%  5.0% 21.52%
(+0.1%) 
年400万円超 / 年800万円以下
15.0%   17.3%  7.3% 23.20%
(増減なし)
年800万円超  23.2%   17.3% 9.6%  33.59%
(▲0.74%) 



②減価償却制度について

 建物と一体的に整備される「建物附属設備」や、建物同様に長期安定的に使用される「構築物」について、減価償却方法が、建物と同じく定額法に一本化されることとなりました。

減価償却制度の見直し(平成28年4月1日以後に取得する資産について適用)

改正前 改正後
建物附属設備
構築物 
定額法 or 定率法  定額法


③欠損金の繰越控除について

 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除制度、青色申告書を提出しなかった事業年度の災害による損失金の繰越控除制度及び連結欠損金の繰越控除制度における控除限度額の段階的な引き下げ措置について、次の通り改正されました。

(法人区分)
(控除限度額・繰越期間)
平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度
大法人  控除限度額  65% 60% 55% 50%
繰越期間 9年 9年  9年 10年
中小法人等 控除限度額
100%  100% 100% 100% 
繰越期間 9年 9年 9年 10年


実施時期
・控除限度額の見直しは、平成28年4月1日以後に開始する事業年度から適用
・繰越期間の延長は、平成30年4月1日以後に開始する事業年度において生じた欠損金額から適用


 尚、欠損金の繰越期間延長に伴い、欠損金(及び損失金)の繰越控除制度の適用に係る帳簿書類の保存要件について、その保存期間10年にも注意する必要があります。




(このコンテンツは、平成28年6月20日現在の法令・通達等により作成しています。)