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M-aid web版 Vol.22

税務調査の実態について

税務調査についていろいろ周りの人からきくことがあるけど、実際のところどうなんだろう?


今回はそんな税務調査について国税局から平成22年度の調査実績の概要が公開されていましたので、その内容から見ていきたいと思います。

そもそも、税務調査って何?


税務調査とは確定申告書を提出した法人と個人について、その申告書の内容が正しいかどうかを調査確認するためのものです。そのため、申告内容が税法にしたがって適切に処理されていれば、心配することはありません。しかし、申告内容に漏れや間違いがあれば修正申告書を提出して追加税額延滞税加算税などを納付しなければなりません。

税務署はどれくらいの頻度で調査に来るの?




大阪国税局の公表している平成22年度の法人税の申告書提出件数は437,213件で、中小法人に対する調査件数は24,803件となっているので全体のうちの約5.7%、約18件に1件程度が毎年調査対象法人となっているようです。全申告法人を税務署がまんべんなく調査にまわるとすると18年かかる計算になります。もちろんこれは1年間の調査件数によるものなので、確率としては3年間申告書を提出すれば約16.1%、5年間申告書を提出していれば25.3%となります。



このように申告書を提出している(営業している)期間が長ければ長いほど税務署が調査に来る確率は高くなるので、しばらく来ていないからもう来ないだろうということはありません。

税務署が来たら必ず税金を納めないといけないの?




そんなことはありません。
先程申し上げたとおり適切に処理されていれば、税金を追加で納めることはありません。


大阪国税局の中小法人の調査実績の概要から計算すると、法人税の調査法人24,803件のうち修正申告等をした件数は17,973件なので72.5%、消費税では調査件数22,983件のうち修正件数12,291件で53.5%、源泉所得税(個人事業含む)が調査件数35,578件のうち修正件数8,993件なので25.3%が追加での税額を納付しています。



これらの税目ごとの実地調査は通常まとめて行われ、この他に印紙税なども実地調査の時には確認されるため、必ず何らかの税額を追加で納付しているような感覚になるとは思いますが、全くなんの追加税額も発生しない調査もこの数字から確率的に見ると9.6%程度あります。
特に仮想及び隠蔽などの不正申告が行われたものも、この数字には含まれていますのでそれを除けば、16.4%の法人が適切な申告を行っている、と認められていることになります

税務署が入ると追徴税としていくらぐらいみんな納めているの?




あくまで平成22年度の大阪国税局の中小法人の平均額になりますが、法人税で不正計算がない場合、納税額は86万円法人の消費税の納税額は52万円源泉所得税の納税額は63万円が一回の税務調査での平均追加納税金額となっています。

黒字決算の場合のほうが税務調査に来る頻度が高い気がするのだけど?




大阪国税局の中小法人の調査実績の概要から見てみると、無所得申告法人(赤字法人、繰越欠損金により申告税額が0になった法人)に対する調査件数は9,784件、無申告法人に対する調査件数679件を法人税の調査件数24,803件からマイナスすると14,340件が黒字申告法人に対する調査件数となります。

全体の黒字申告件数約117,000件のうち14,340件が調査対象になっていますので、先程と同じように全黒字申告法人を税務署がこのペースでまわるとすれば8年間で全黒字法人を調査できます。それに対し赤字申告法人約320,000件のうち調査対象法人は9,784件なのでこのペースで全赤字申告法人を調査するとすれば約33年かかる計算になります。




件数からの計算だけでも黒字申告法人のほうが、そうでない法人に比べて約4倍の確率で調査に入られていることになるので、税務署としては黒字決算の法人を重点的に調査しているようです。


これらは国税庁ホームページ、大阪国税局発表の平成22事務年度における中小法人の調査実績の概要等から計算したもので、実際の調査対象法人の選定には申告内容の異常値の確認や過去の各法人毎の調査実績等を元に決定されるため状況は様々です。
これらのデータは一つの参考としてお考えください。

(このコンテンツは、平成23年12月1日現在の法令・通達等により作成しています。)



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